次回研究会のお知らせ

イメージ&ジェンダー研究会、次回研究会のお知らせ ◆日時 7月29日(日) ◆会場 日本女子大学目白キャンパス    百年館低層棟(高層棟からつながる奥の建物です) 百103教室 (末尾の交通アクセス・キャンパスマップの … “次回研究会のお知らせ” の続きを読む

イメージ&ジェンダー研究会、次回研究会のお知らせ

◆日時 7月29日(日)

◆会場 日本女子大学目白キャンパス

   百年館低層棟(高層棟からつながる奥の建物です) 百103教室
(末尾の交通アクセス・キャンパスマップのリンクおよび教室配置図をご参照ください)

◆主催:イメージ&ジェンダー研究会、共催:日本女子大学人間社会学部文化学科
◆スケジュール

全体会議 12:30~13:10
研究発表、活動報告 13:30~17:30
発表者① 味岡京子(お茶の水女子大学基幹研究院研究員)
コメンテータ:吉良智子(日本学術振興会特別研究員)
「聖なる芸術(アール・サクレ)―20世紀前半フランスにおける宗教芸術運動と女性芸術家」

発表者② 谷内恒子(パフォーマンス・アーティスト)
コメンテータ:小勝禮子(美術史・美術批評)
「« ミクロ·イヴェントn゜50 » : パフォーマンスとインターセクショナル・フェミニズムに関する考察」

« Micro-Event n°50 »: Considering Intersectional Feminism*
*propositions for a feminism that investigates the simultaneous presence of issues of race, inequality, immigration, sexuality, gender, class, ability, age and other factors.

www.taniuchi.fr
https://vimeo.com/tsunekotaniuchi
« Micro-Event n°50 » has been selected and supported by the patronage committee for the arts of the FNAGP (Fondation Nationale des Arts Graphiques et Plastiques)
And « Avec le soutien à une recherche/production artistique du

Centre national des arts plastiques »

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発表要旨1

「聖なる芸術(アール・サクレ)―20世紀前半フランスにおける宗教芸術運動と女性芸術家」

味岡京子(お茶の水女子大学基幹研究院研究員)

今年6月に刊行予定の拙著『聖なる芸術(アール・サクレ)―20世紀前半フランスにおける宗教芸術運動と女性芸術家』では、20世紀前半フランスで活発化した「聖なる芸術」運動を取りあげ、これまでほとんど無視されてきた「女性芸術家」の同運動への関与に焦点を当て、その背景・要因を解き明かすことによって、「女性芸術家」をめぐる根源的な諸問題を提示することを目指した。本発表はその内容に基づくものである。

両大戦間期フランスにおいて「聖なる芸術」運動が活発化する中、多くの女性芸術家が教会装飾に携わった。その範囲は壁画、ステンドグラス、彫刻、タピスリー、聖具や布、祭服、それらを飾る刺繍など多岐にわたる。彼女たちのほぼ全員がフランス国籍を有し、美術に関する相当の教育を受け、プロフェッショナルな立場で関わっていた。しかし第二次大戦後、女性たちの顕著な参加は見られなくなる。そこで重用されたのは、二十世紀のモダニズム美術史に名を残す芸術家たちであった。

モニュメンタルな仕事に女性が携わることが一般的ではなかった当時、女性芸術家たちがそこに参加した経緯と制作活動を振り返ることによって、フランスにおいて、教会装飾という分野が、女性を歓迎する場として開かれていたとしたら、どのような背景があったのか、何を期待され、どう応えたかを明らかにする。同時に、第二次大戦後に活動の場が減少していくその背景を見極める。モダニズム化の流れの中で謳われた「精神性」「天才」「個人主義」といった概念と、両大戦間期に女性の参加をうながした諸要素は相いれないものであり、それゆえ全てが否定的要素となっていった。重要なのは、それらの諸要素が、「本質的」に女性が持ち得るという前提の上に成り立っていた点である。

発表では五人の女性の実践を取りあげる。戦争、ナショナリズム、植民地主義政策といった政治的問題や、新しい女、人口減少・少子化といった女性をめぐる社会現象と、彼女たちが美術を通してどう向き合ったかを検証することによって、モダニズム美術史観が女性を排除したという単純な議論では言い尽くせない社会的歴史的心理的構造を読み解く。

発表要旨2

「 « ミクロ·イヴェントn°50 » : パフォーマンスとインターセクショナル·フェミニズムに関する考察」

谷内恒子(パフォーマンス・アーティスト)

ミクロ・イヴェント :

1987年よりパリに在住し、同市にて作家活動を行なっている谷内恒子は1995年より「ミクロ・イヴェント」と題してパフォーマンスの新しい領域に挑戦している。 谷内はその作品において現代社会に深く関わり、個人と社会における既存の枠を打ちこわし、綿密に構築された各々の「ミクロ・イヴェント」にそれを浮き彫りにする。 各「ミクロ・イヴェント」では、特定の状況situationを設定し、作品Micro-Event、観客、アーティストとの間の、時間と空間を定義し直し、その共有された経験を通じて、作品を構築していくというまさにhere and nowなイヴェントである。

「ミクロ・イヴェントn°50」とインターセクショナル・フェミニズム :

「ミクロ・イヴェントn°50」は 異なった文化、経験、ルーツを持つパフォーマーを招待して実行する。他のミクロ・イヴェントと同様、性的、社会的、文化的に多様なアイデンティティの交差する境界を探り、フェミニズム、人種問題、移民、アイデンティティ、 ジェンダーの問題など 1980年代に確立した「インターセクショナル·フェミニズム」の流れの中で考察する。

「ミクロ・イヴェント 複数結婚」 や「ミクロ・イヴェントn°45 /6人の女性のキャラクター」なども映像とともに紹介する。

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企画・運営:水野僚子、小勝禮子、吉良智子

予約不要、参加自由。

なお、研究会の後に目白駅前のトラッド目白内にあるカフェレストランで懇親会を予定しています。

会費は1人3500円(コース・飲み放題)を予定しております。

奮ってご参加ください。

お店予約の都合上、懇親会にご参加いただける方は、前日までに、水野僚子(aponyellow@gmail.com)

までご連絡いただけますと幸いです。

当日のご参加も大歓迎ですが、できましたら、前日までにご連絡ください。

以下、研究会会場の情報です。

★交通アクセス

https://www.jwu.ac.jp/unv/access.html

★日本女子大学キャンパスマップ

https://www.jwu.ac.jp/unv/about/building/campusmap.html#anchor_01

★教室配置図は以下の通りです。赤い▲は入口を示します。

この図では低層棟と高層棟が離れているように見えますが、高層棟の奥に低層棟がつづいています。

高層棟からお入りの際は、エレベーターホールの右を抜けて、奥へとそのままお進みください。突き当りに「百103教室」があります。